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The Enid(エニド) アルバムレビュー③ 1st「憂国の星」

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1st『In The Region Of The Summer Stars(憂国の星)』だ。

このバンドの初めてのアルバムであるが、よく「未完成の、発達途中のアルバム」なんて言われる。
それは本当にその通りだと思う。
しかし、このアルバムで最も完成している面もある。

エニド=ゴドフリーの求める音楽性の一つの目標となっているのはマーラーだが、
エニドのほぼ全てのアルバムにおいて、マーラーのロマンティシズムはよく表されているように思う。
しかし、マーラーにしてはどれも明るすぎる。闇が全く無い。
マーラーの一番の特徴とするところの悪魔的な諧謔だったり、深い絶望だったり、狂気といったものが、このエニドにはほとんどみられない(もちろんマーラーになり切る必要なんて全く無いが)。

しかし、その“悪魔的な諧謔性”が非常に良い形でみられる数少ないアルバムが、この『憂国の星』である。
ちなみに、このアルバムの曲のタイトルはすべてタロットカードから名付けられている。

始まりの「愚者」は、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番でも始まるのかと思うが、それは冒頭のみで、それ以降は2nd以降で聞き慣れた彼ら風のプレリュードだ。

で、このアルバムの最も評価すべき曲が次の「崩れゆく塔」。悪魔的諧謔と先ほど述べたものの最たる例がこの曲に溢れている。
エキゾチックな旋律は、最後にはカオスな盛り上がりをみせ、この曲1つでこのアルバムの価値がうんと高まっているように思う。

3曲目の「死神」は、哀愁漂うメロディ。

4曲目の「恋人たち」はエニド史上、もっとも美しい旋律の一つではなかろうか。最後に現れるマーラーの『復活』に酷似した旋律は、このアルバムの中心的なメロディで、後にもたくさん出てくる。

5曲目の「悪魔」もまた、「崩れゆく塔」同様に悪魔的諧謔性をみせる曲。終盤には「恋人たち」が回帰される。
多少同じことの繰り返しのごり押しで、退屈。

6曲目「太陽」は、4曲目に現れた『復活』風のメロディの本体のような曲だが、似すぎているゆえに、二流のセンスの無いマーラーとしか思えてしまう。

7曲目「最後の審判」、この曲は、最悪だ。ボレロのリズムに乗って、クラシックで散々使い古された「ディエス・イレ」の引用がいろんなアレンジで出てくる。
はいはい、もういいよ!って感じ。
それに加え、僕自身の経験として、作曲を始めた頃はこの西洋では“不吉”とされているメロディに憧れよく自作に引用していた痛々しい記憶も呼び起こされる。
最後にはまた、『復活』のメロディーと「太陽」が回帰される。まあ迫力はすごい。

しかし、8曲目「憂国の星」を聴いて、7曲目でさんざん演奏された「ディエス・イレ」の意味が少しわかってくる。憂国の星の始まりのテーマが、少しその変奏のように思えるからだ。
まあ、かっこいい曲で、最後はやはりマーラーの『復活』が高らかに鳴り響く。

点数は、6点といったところか。
古くからのエニドファンは「1stがたった6点だと!?」と顏を真っ赤にするかも知れない。
しかし、所詮思い入れの無い人間が聴くと、そんなもんなんだ、ということである。
6点と言っても、iTunesの星5点満点でいうと、5点の状態で争っている感じなので、僕としてはすごくいい中の、下の方、というくらい。

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プロフィール

はじめ様

Author:はじめ様
血液型:O型
趣味:音楽鑑賞、読書、ツーリング、心霊スポットめぐり
好きな作曲家:ベートーヴェン、マーラーなど


一応作曲家です。
まだまだ先は長いですね。まるで樹海を彷徨っているようです。
ようこそ、僕の森へ。

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