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作曲家別・交響曲ランキング ④シベリウス

シベリウスは、ベートーヴェン、マーラーとともに僕の好きな作曲家の一人だ。

マーラーの回でも述べたように、マーラーとシベリウスは、同時代に活躍しながら真逆をいっていたと思う。
交響曲は宇宙だ、世界だ、といって、全てをぶち込もうとしたマーラー。誇大妄想に取り憑かれたようなその交響曲は、巨大なキメラのよう。
一方で、シベリウスの音楽は、もちろんいろいろなものをふくんではいるが、全てがシベリウスによって一つの澄んだものへと消化された世界。

僕はシベリウスの魅力は、その白夜の情景を容易に想像できるような澄み切った美しい風景描写と、もう一つが“いつの間にか”感。
これはマーラーには無い魅力だ。
フィンランドの美しい湖畔の景色を歩いていたかと思うと、いつの間にか海にいる。とか、海を歩いていたはずが、いつの間にか知らない人の家の中にいた、とか、
そういう“いつの間にか”感が、非常に心地いい。

全然別の種類の音楽が、いつの間にかそこに移行している。

その例が、やはり交響曲第5番の第1楽章であり、そういうことをしていると最終的に、全てが同化してしまった。交響曲第7番で。

マーラーの交響曲がどんどん肥大化していくのに対して、シベリウスの音楽は、どんどんシンプルで洗練されて行く。
そのどちらもが、非常に魅力的。

ランキング。


第1位:交響曲第7番
ラストシンフォニーのブランド力で第1位になったのかというと、そういう面もあるかもしれない。
こんなの交響曲じゃないよ、といわれても、そうかもしれない。
でも、シベリウスが辿り着いた究極の形式がここにはある。
しかも、良い曲だ。単なる1楽章の交響曲、ではない。そこに交響曲のすべてが内包されている。
23分程度の、交響曲としては短い長さの中に、彼の崇高な世界が、全て収まっている。
そんな結晶のような交響曲。

第2位:交響曲第5番
これを1位にするか迷ったが、ここはラストシンフォニーにゆずって、第2位に。
第1楽章は、雄大なソナタ形式の楽章と、スケルツォが統合されたものだが、それが見事に一体となっている。その到達点のかっこよさといったら、他の全てのどの交響曲にも勝さる。
第2楽章は愛らしいが、ちょっとつまらないのが残念。
第3楽章もまた“いつのまにか”の音楽。弦楽器の疾風のような部分がいつの間にか雄大な3拍子のファンファーレに変わっている。
終わり方、最初は「え!?」って思ったけど、今では「これもありかな?」と。

第3位:交響曲第6番
これも愛すべき、大好きな交響曲。
シベリウスの“田園”とも言える気がする。
この曲に感じるのは、本当に綺麗な自然溢れる村に吹くそよ風だ。
誰かが、この曲に「宇宙のなんちゃら〜」みたいなことを書いていたのを見たことがあるが、感じ方は人それぞれだが、僕は少なくとも「宇宙」はみじんも感じない。
地球の小さな村の、自然の美しさだ。

第4位:交響曲第1番
このころは、まだロシア国民楽派やチャイコの影響が色濃く見られる。
特に、ボロディンの交響曲第1番のメロディと非常に似ている。
真のシベリウス“らしさ”というのはやはり後期にこそ見られるかもしれないが、この曲もまた、若かりしシベリウスが描きたかった一つの形だろう。
もちろん、このころからすでに“シベリウス”だ。

第5位:交響曲第2番
最もポピュラーな交響曲。どれも愛らしい、時にはかわいく時には雄大な交響曲。
第3楽章から第4楽章はアタッカだが、ベートーヴェンの5番のように頂点に辿り着くのではなく、最初のテンションはいったん落ち着いて、後の“いつのまにか”の音楽の萌芽を感じさせる。

第6位:交響曲第4番
この曲を「シベリウスの最高傑作」と言っている人たちもいるようだが、僕は全くそうは思わない。
第1楽章の暗い音楽は渋くてまあ良いが、第2楽章以降、“最高傑作”と呼べるものがあると言う風には全く思えない。
これは、ある権威のあるシベリウス研究者が「最高傑作だ」と言い出したから、権威主義社の人たちが「おおー、最高傑作、確かに!」といいはじめたんだろう。
そもそも、シベリウスは、オーケストレーションが下手だ。全然盛り上がらない。特に第4楽章のグロッケン、あれはなんだ、全然効果的じゃない。その不器用さが良い、という意見も、確かにわかる。
決して悪い音楽ではない。

第7位:交響曲第3番
第1楽章の感じが、マーラーの交響曲第1番の第1楽章に似ている。
全体的に悪くないが、あまり印象に残らない。

第8位:クレルヴォ交響曲
合唱付き交響曲で、シベリウスの交響曲?一作目。
大規模だし、かっこいいんだけど、自分自身にあまり思い入れがない、というところ。
もっと聴き込めば良さが出てくるんだろう。
盛り上がるところも、オーケストレーションの微妙さのせいで、そこまで盛り上がらない感じが・・・。


以上、シベリウスでした。
次回は、ヴォーン・ウィリアムズのランキング、そして、その後、全作曲家合同の交響曲ランキングをやりたいです。

もしこれも読んで下さっている方、「この作曲家のランキングもやってくれ!」「この曲知ってる?」てのがあったら気軽にコメントください。
あと、ご意見ある人、この曲こんな魅力があるんだぜ!って方、そして、「俺のランキングはこれだ!」って方もぜひコメント下さい。

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プロフィール

ボリス

Author:ボリス
血液型:O型
趣味:音楽鑑賞、読書、ツーリング、心霊スポットめぐり
好きな音楽:ベートーヴェン、マーラー、シベリウス、ヴォーン・ウィリアムズ、谷山浩子、マイク・オールドフィールド など


一応作曲家です。
まだまだ先は長いですね。まるで樹海を彷徨っているようです。
ようこそ、僕の森へ。

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