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作曲家別・交響曲ランキング ⑤ヴォーン・ウィリアムズ

レイフ・ヴォーン・ウィリアムズに熱中し始めたのはここ最近の話で、それまではさほど気になる作曲家ではなかった。
iTunesには一通り入ってたが自分でCDを持っておらず、全集を買ったことを機に、どはまりした。
毎日、ヴォーン・ウィリアムズを聴くのが楽しみで、家に帰るのがとても楽しみになった。
そんな幸せをくれた彼には、ありがとう、といいたい。

彼の音楽は、とても情景描写が豊かで、映画音楽のよう。
デ・メイに《指輪物語》という交響曲があるが、ヴォーン・ウィリアムズの交響曲や諸作品もまた、指輪物語を連想させる。
トールキンがイギリス生まれだから、同じ世界観を共有していたのかも知れない。

彼の交響曲は、大体3種類くらいに別れている。
その3種類と言うのは、①牧歌的で美しいもの、②激しい好戦的なもの、③幻想的なもの、だ。
それぞれの交響曲は、はっきりとした性格を持っていて、例えば①の雰囲気を持つものの中にとつぜん②の雰囲気を持つ楽章が現れたりはしない。マーラーとは違う。
そこが良い。

彼の曲は、総じて緩徐楽章が他に無いくらいに美しい。


第1位:田園交響曲(第3番)
美しすぎる。イギリスの田舎の風景を容易に想像することが出来る。
どうやらこの曲は、そんな平和な曲ではないようだが、そんな裏事情はどうでもよくて、ただ単純に心が洗われるようだ。
第1楽章の色彩的な美しい音楽、2楽章の瞑想的な澄んだ音楽、3楽章の楽しいハリのある音楽、そして第4楽章の愛に満ちあふれた感情的な音楽。
全てにおいて完璧だ。

第2位:ロンドン交響曲(第2番)
これは少しわかりやすすぎる音楽だが、とにかく緩徐楽章が美しすぎる。本当に映画音楽、ロードオブザリング。
しかし、第1楽章は中国雑技団です。
それはそれで楽しくて好きだ。こういう単純な吹奏楽のような音楽も、たまには聴きたくなるものだ。
スケルツォも透き通っていて気持ちいい。宮沢賢治の「きれいにすきとおった風をたべ、うつくしい桃色の朝の日光をのむ」という表現がぴったりと来るような、そんな曲。

第3位:海の交響曲(第1番)
壮大だけど、どこか鄙びた印象もある、絶妙な交響曲。というか映画音楽だね、これは。
ハープの使い方とか、弦の波を模した動きとか、歌詞がわからなくてもこれが“海”を表しているんだなってことがわかります。
終楽章もまたいいんだ、これが。
大海原に繰り出す、広い視野に立った人の精神を表しているようで。

第4位:第5番
これもまた、Romanzaと名付けられた緩徐楽章が美しいんだこれが。
第1楽章から第4楽章まで、全曲を通じて愛に満ちあふれている。
これがまさか戦時中の音楽だとは・・・。

第5位:第4番
ランキングに初めて出る、好戦系の交響曲。
ショスタコさながらの好戦的な音楽で、冒頭から、これまでの彼の音楽を聴いて来た人はびびっただろう。
その好戦的な雰囲気に合わせて、緩徐楽章も緊張感を持った暗いものになり、スケルツォもすこしアイロニーを持った好戦的なものに。
でも、ただ攻撃的で乱暴なだけでないのが、この人の魅力。最後の楽章とか、野蛮な感じなんだけど、何故か楽しい。

5位まで見てみて、あることに気付く。
最初の方の交響曲が全部出たじゃないか、と。
そう、僕は彼の、最初の方のわかりやすい交響曲が特に好きなのだ。
とは言っても、これから先の交響曲が嫌いなわけじゃない。
どの交響曲もいいし、それに何より、僕は曲というよりも、ヴォーンウィリアムズその人に興味があるのだから、どの曲も愛せる。

第6位:第8番
冒頭から幻想的で、オーケストレーションの妙を感じさせる。
本当にすごい聴覚をもった作曲家だ。
それこそ映画音楽のようです。しかし、雰囲気はその後どんどんと移り変わって、すこし散漫になる、ように感じる。
でもそれはそれでいいとも感じる。
第2、第3楽章は、それぞれ、管楽器のみ、弦楽器のみ、となるが、こういう小細工がちょっといらない。もっと若いときなら、まあ若気の至りとも言えるのかもしれないが・・・。
でも、結局それぞれがよく出来ていて、管楽器だけの2楽章なんかは、さすがはブリティッシュブラスの国。管楽器の魅力を十分に引き出している。

第7位:第6番
うるさい系だ。ショスタコーヴィチや、ともすればシュニトケ、そして後期ペンデレツキを先取りしているような感じさえする。
ことに第3楽章は非常にユニークで面白い。こんなに想像力の豊かな作曲家も少ないんじゃないか?
終楽章が、ひたすら陰鬱で静寂の世界だ。この試みも、面白いんじゃないか。それこそ先の後輩作曲家を先取りしていて。

第8位:南極交響曲(第7番)
これこそ映画音楽を再編集した交響曲。
第1楽章の情景描写は見事なもので、非常に幻想的だ。
終楽章に魅力が無いのが残念。

第9位:第9番
ついにたどりついたヴォーン・ウィリアムズの第九!
しかし、僕には難しすぎる。
何度も何度も、もっともっと聴き込む必要がありそうだ。
最初から最後まで、独創的な音楽だが、以前のような自然な感じがせず、少しひねくれ過ぎかな?とも思う。
けれども、やはり全てをわかっている人の曲だ、これは。
僕がついていけていないだけ。

以上です。
こんなに日本人が好きそうな曲なのに、あまり知られていなくて残念だ。
もっとみんなに知ってほしいし、演奏機会も増えてほしい。


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プロフィール

ボリス

Author:ボリス
血液型:O型
趣味:音楽鑑賞、読書、ツーリング、心霊スポットめぐり
好きな音楽:ベートーヴェン、マーラー、シベリウス、ヴォーン・ウィリアムズ、谷山浩子、マイク・オールドフィールド など


一応作曲家です。
まだまだ先は長いですね。まるで樹海を彷徨っているようです。
ようこそ、僕の森へ。

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