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九鬼蛍氏について

九鬼蛍(くきけい)氏は、後の祭というサイトを運営している音楽評論家(あえてそう呼ばせてもらう)である。

僕がそのサイトを知ったのは、4〜5年程前に、ペンデレツキの交響曲についてネットで検索していたときだ。
そこには、ペンデレツキの難解な音楽について、実にわかりやすく丁寧に解説してあった。
しかも、学者っぽく小難しくでは無く、一般の人にわかるように、直接感情に訴えかけるように。

僕は音楽の魅力は、それを語る良い言葉によって大きく増幅すると感じている。
彼のサイトは、音楽への愛に溢れていて、それを全く知らない他人と共有し、ファンを広げていくような素晴らしいものだ。

僕も実際、このサイトにはかなり世話になった。
自分に理解できない音楽を、わかりやすく言葉で説明してくれ、好きになった音楽が山のようにあるし、
このサイトを通じて出会った音楽もたくさんある。

彼はサイトの中で、「自分は音楽の専門家では無いので、学問的なことはわからない」というようなことを言っていたように思うが、彼の文章を読むと、形式とか和声とか、そんな浅はかな知識でなく、もっと深い感覚的なところで音楽を的確に捉え、それを非常に上手く言葉にしている。
恐らく、形式の観念とか和声の観念とか、頭だけでなく、体得しているのだろう。
そういう深い見識の持ち主だ。

しかも、知識の幅が広い。
マーラーやペッテションから、日本人の近現代の作曲家まで、しかも、広く浅くでは無く、広く深い!

私は、音大の作曲科を出て、修士論文まで書いている人間だが、彼のように音楽を的確に捉えられているだろうか。
九鬼氏は、いつかあの素晴らしい文章の数々を、一冊の本にして出版したら良いのではないかと思う。
それを心待ちにしている。


そのサイトに出会って間もなく僕は、サイトに書いてあったメールアドレスに、感想を送った。
すると、丁寧にも返信を下さった。
その時に、九鬼さんの書籍があるということを教えて頂き、Amazonで購入した。
『かたよりクラシック道』というものだが、僕が期待していたような内容ではなく少しがっかりした。
サイトに書いてあるような、音楽のことではなく、もっぱら演奏、盤の話ばかりだった。
その本の内容のほとんどがマーラーのことで、ストラヴィンスキーが申し訳程度に付いていた。
文章もサイトの奔放な魅力的な文章ではなかった。
読んだのが5年くらい前のことなのであまり覚えていないが。

本はいまいちだったが、私の尊敬する人物に変わりは無い。
今後、『後の祭』のような、音楽についての本を書いてほしい。演奏についてではなく。
彼の深い見識には、頭が上がらない。
いつか彼とお酒を酌み交わし、音楽について語れる日が来たら良いなと夢に見つつ、しょっちゅう『後の祭』をのぞく。
語る、といっても、僕の弱小な知識では話にもならないかも知れないが・・・苦笑


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プロフィール

ボリス

Author:ボリス
血液型:O型
趣味:音楽鑑賞、読書、ツーリング、心霊スポットめぐり
好きな音楽:ベートーヴェン、マーラー、シベリウス、ヴォーン・ウィリアムズ、谷山浩子、マイク・オールドフィールド など


一応作曲家です。
まだまだ先は長いですね。まるで樹海を彷徨っているようです。
ようこそ、僕の森へ。

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