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ヴォーン・ウィリアムズの交響曲2

ヴォーン・ウィリアムズ(以下RVW)の交響曲2、ということで、第2番《ロンドン交響曲》について語ります。

ロンドンの1日の情景を描いた連作交響詩のような作品で、非常にキャッチーなメロディと彩り豊かなオーケストレーションで、余すこと無く描写しています。
ただ、少し通俗的すぎるところが有るかもしれません。
まるで吹奏楽曲や、映画音楽のように聞こえます。
ただ、そう思って聴くと、とても良い曲です。“ゲイジュツセイ”などと固いことは言わず、素直にこの曲は楽しめます。

第1楽章は、朝もやの中、やがて『ウェストミンスターの鐘』が遠くからかすかに聴こえます。学校のチャイムのあれです。
その後、何故かオペラ座の怪人のようになり、中国雑技団みたいになります。
最初こそロンドンっぽかったのに、途中から“中華街交響曲”としたほうがしっくりくるようになる。
でも、純粋に楽しいです!吹奏楽部だった頃を思い出します。

第2楽章は、まるで『ロード・オブ・ザ・リング』を見ているような、壮大な映画音楽のような作品です。
明らかにこの交響曲の中で最も美しく、頂点の楽章です。
鄙びた、どこか懐かしい旋律、そして中間の盛り上がりは本当に心が揺さぶられます。
デ・メイに《交響曲第1番「指輪物語」》という曲がありますが、RVWのこの《ロンドン交響曲》の方が、そう題名がついていたらしっくり来る気がします。

第3楽章は、幻想的なスケルツォ。妖精が軽やかに飛んで行くような、軽快さのなかに幻想的なものを感じる、不思議な曲です。途中から吹奏楽のマーチのようになりますが、僕がもっとも心動かされたのは、後半だったかな?にある、弦楽器のsul pont.のような音で演奏されている、アコーディオンのような箇所。
一瞬出てくるだけなのですが、非常に新鮮な音色に聴こえます。
特殊奏法ばかりのゲンダイオンガクを聴くよりも、こういう普通の曲の中に効果的に使われる斬新な音色の方がビックリしますね。

第4楽章は、雰囲気としては第1楽章です。何か壮大なものを感じる冒頭です。途中様々なドラマがあり、また学校のチャイムが鳴り、霧のなかに消えてゆく・・・。そんな音楽です。
この楽章は、ロンドンの情景を書いたと言うよりも、何か困難な歴史を経て、今があるんだぞ!と言うようなときの流れを感じさせます。
第3楽章で、幻想に身を投じて、その幻想の中にロンドンの長い歴史を見た、と言うのが第4楽章。ということにしておきましょう!


さて、この《ロンドン交響曲》で格段に良い演奏は、これ。
ロンドン交響曲
キース・バケルス指揮・ボーンマス響の演奏です。
この演奏の良いところは、第1楽章の中国雑技団のところで、大抵の演奏はテンポを急に落とすのですが、この演奏はそのままのテンポで突っ走ります。
勢いが止まらず、中国雑技団を見事に描き切ってます!!
また、第2楽章の途中の鈴の音が、どの演奏より一番良いです!!日本の吹奏楽曲みたいです!

なんだか、褒めてるのかけなしてるのかわからないですが、本当に良いです!!
このNAXOSのボーンマス響の全集は総じて良い録音です。
あまりクラシック独特の厚みとかは無いですが、音がクリアで、非常に演奏レベルも録音レベルも高いです。
RVWの中でも映画音楽風の1、2、3、7、8などは、非常に相性が良い演奏だと思います。


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プロフィール

ボリス

Author:ボリス
血液型:O型
趣味:音楽鑑賞、読書、ツーリング、心霊スポットめぐり
好きな音楽:ベートーヴェン、マーラー、シベリウス、ヴォーン・ウィリアムズ、谷山浩子、マイク・オールドフィールド など


一応作曲家です。
まだまだ先は長いですね。まるで樹海を彷徨っているようです。
ようこそ、僕の森へ。

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