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トミノの地獄

音読すると凶事が起こると有名な詩がある。

『トミノの地獄』という詩。


姉は血を吐く、妹(いもと)は火吐く、
可愛いトミノは宝玉(たま)を吐く。
ひとり地獄に落ちゆくトミノ、
地獄くらやみ花も無き。
鞭(むち)で叩くはトミノの姉か、
鞭の朱総(しゅぶさ)が気にかかる。
叩けや叩きやれ叩かずとても、
無間(むげん)地獄はひとつみち。
暗い地獄へ案内(あない)をたのむ、
金の羊に、鶯に。
皮の嚢(ふくろ)にやいくらほど入れよ、
無間地獄の旅支度。
春が来て候(そろ)林に谿(たに)に、
暗い地獄谷七曲り。
籠にや鶯、車にや羊、
可愛いトミノの眼にや涙。
啼けよ、鶯、林の雨に
妹恋しと声かぎり。
啼けば反響(こだま)が地獄にひびき、
狐牡丹の花がさく。
地獄七山七谿めぐる、
可愛いトミノのひとり旅。
地獄ござらばもて来てたもれ、
針の御山(おやま)の留針(とめばり)を。
赤い留針だてにはささぬ、
可愛いトミノのめじるしに。


確かにドロドロした感じもありつつ、どこか透明感のある、美しい詩だと僕は思う。
そして、水墨画とか、日本画を思わせる。寒々しくも熱いロマンも感じさせる。
本当に綺麗な詩だと思う。

この詩を書いたのは、かの有名な“西條八十(さいじょうやそ)”。
その詩集『砂金』に含まれる詩の一つだ。

八十といえば、まずやはり童謡『かなりあ』を思い浮かべるのではないだろうか。
『かなりあ』もまた、寒々しい透明感を感じさせられる、そして少し不気味さもある詩だと思う。
全文を載せるのは面倒なので割愛したい。


唄を忘れた金糸雀(かなりあ)は、
後ろの山に棄てましょか
いえ、いえ、それはなりませぬ・・・


と始まり、どういう棄て方をするか思考を巡らせることで前半を終え、
後半は、


唄を忘れた金糸雀(かなりあ)は、
象牙の船に、銀の櫂
月夜の海に浮かべれば
忘れた唄をおもいだす


なんと風流で美しい光景か!!
なお、童謡としてのメロディーでは、4分の2拍子の前半から一転して、後半では4分の3拍子になる。
日本人の詩というのは、また童謡というのは、なんて美しいのか、
そして、なぜこんなにも郷愁を湧かせるのか。

ちなみに、この西條八十は、アルチュール・ランボーの研究書も書いている。

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プロフィール

はじめ様

Author:はじめ様
血液型:O型
趣味:音楽鑑賞、読書、ツーリング、心霊スポットめぐり
好きな作曲家:ベートーヴェン、マーラーなど


一応作曲家です。
まだまだ先は長いですね。まるで樹海を彷徨っているようです。
ようこそ、僕の森へ。

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